満月。
私はかぐや姫。
かぐや姫は、月へ帰ります。
なんてことはないが、満月前になると決まって、私は、
「どこかへ帰りたくなる」
のだ。
どこへ帰りたいのかは、わからない。
でも、満月の数日前あたりから、どうしようもなく不安になる。
本来、不安になるということは良いことなのだ。
自分の身を守ってくれている。
実際、とてつもなく不安にかられると、何かを行動に移そうと躍起になる。
何か新しいことを始めようと考えたり、問題に対するヒントやアイデアが浮かんでくる。
逆に、不安で動けないときなんかは「体を休めるいいチャンス」になる。
頑張りすぎる心を「もう、いいか」と手放して、心の断捨離もできる。
それに、
たまに自己肯定感があがりすぎて、ピノキオの鼻になっている尖端をへし折ってくれたりもする。
そういうことを頭でわかっているから、最近では、不安でいる時間も短くなった。
だいたい一日くらい。
健康のためには、本当は、「30分不安と向き合う」と決めて、すぐに思考を変え、また不安に襲われたら「30分向き合う」を繰り返す。
そして、「これは、まやかしなんだ」とすぐに明るい未来に思考をずらしたほうがいいらしい。
しかしながら、そんなに「ピン」「ポン」「パン」とスイッチを切り替えられるほど、人間ができていない。
「寝たら忘れる」ぐらいで十分だと思っている。
ところが、今回27日のコールドムーン(蟹座満月)は、強烈だった。
「もう二度と地球には来ない!」
と思った(笑)
三日前ぐらいから、不安と焦燥感にかられたのだが、
「きたきた、いつものことだ」
と高をくくっていたら、しっかり滝壺に落とされた。
こういうときは、瞑想をしても呼吸を整えてもダメなのだ。
ただただ、沈んでいくことに耐えるしかない。
水の中で溺れているのと一緒で、もがけばもがくほど、浮き上がれない。
じっとして、浮き上がるのを待つほうが、よっぽど早く水面に浮かび上がる。
ようやく浮かび上がった朝。
ふと、村上春樹の「ねじまき鳥 クロニクル」を思い出した。
(そういえば、その小説の中に、
「馬だって満月のたびにいっぱい死ぬんだ」
とあったな。
でもあれは、実際には学術的根拠はない。
あの本はたしか、潜在意識を表したような内容だった)
そう考えた私は、何か潜在意識に関係しているような気がした。
そして、出てきた答えは
「酒をやめられない私」
だった。
実際には、「やめられない」というより「やめない」
と決めているのだが。
私は、酒に強く、酒に飲まれない(若いころは、いろいろあったが)。
だから、やめる必要がないのだ。
だが、私の叔父は「アルコール依存症」だった。
祖父に暴力を振っているところを何度も見た。
どうやら、そのときの記憶が、今に影響しているかもしれないと「満月」はいう。
「あとは自分で考えてね」
と、置いていかれた。
今のところ、さっぱり分からん。
Part 2 が書ければいいが。。。
とりあえず、Part2 へと続く。
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