2023年も、もうじき終わる。
今年いちばん話題になっのこと。
それは、やはり「大谷翔平」のドジャース入りだろう。
大谷翔平の「勝ちたい」の言葉が印象的だった。
昔、娘が「勝ちたい」と言ったとき、
「だったら泣け」
と言ったことがある。
娘が小学生のころ、合唱コンクールでピアノの伴奏に選ばれた。
練習中は、伴奏者は二人いたのだが、
本番では、どちらか一人だけがピアノを弾ける。
どちらが選ばれるかは、ギリギリまで分からない。
相手は、ピアノの先生の娘だった。
それに比べ娘は、家族・親戚あわせても、誰一人と音楽をたしなむ者はいない。
私は、音符すら読むことができないのだ。
それでも、娘が2歳のころから、ずっと隣で付き添い、ピアノの練習を一緒にしてきた。
毎日、朝と夕方、ピアノの前に座り、習慣になるよう努力をした。
だから、勝つ自信があった。
だが、私は大切な娘に「勝つことのみ」は、教えたくなかった。
「勝つということは、どういうことなのか」
それは、
相手を負かせることになる。
負ける相手のことを思いやること。
そのため私は、
「負けて泣かせる前に、自分が先に泣け」
と言って泣かせた。
追い込んで、追い詰めて、逆転は絶対に不可能となるまで、やりこんだ。
完璧になるまで練習した。
本番前日、伴奏者は、娘に決まった。
当日、娘が伴奏をはじめると
「誰が弾いてるの? 先生?」
という声まであがった。
それ以来、娘はみるみる自信をつけていった。
「勝ちたい」
それは
「負けてくれる相手があってのこと」
その相手の何倍も泣かなければ、勝てないんだよ。
大谷翔平も、きっと何倍も泣いてきたんだろうな。
誰よりもたくさん練習してきた証だね。
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