初夢とは、いつ見た夢のことを言うのだろうか?
31日の夜、寝たあと?
それとも、1日の夜?
そもそも2日は「初夢の日」だから2日になってからなのか?
睡眠時間が不規則になってくると、いつが初夢なのか、わからなくなってくる。
私にとって、初夢はけっこう気になるところなのだ。
というのは、ある年の初夢で「子宮外妊娠する」という夢を見た。
そしたら、その年、ホントに子宮外妊娠をしたのだ。
そして、危うく死にそうになった。
長男が小学校に上がる前で、長女はまだ0歳4か月だった。
幼い子どもたちを残して、あの世に行ってしまっていたら、とんでもなく後悔しただろのだ。
何故、死にそうになったかというと、腹部の痛み(というより肛門の上あたりの痛み)を訴え、何度も受診したが、医師に気づいてもらえなかったのだ。
気づかなかった理由として、後に医師は、
「普通、子宮外妊娠だったら、もっと転げまわるほど痛いはず」
と言っていた。
だが、私はそんなに痛そうじゃなかったという。
しかし、私の痛みは続いていたのだ。
いっこうに治らない痛みに、もう一度受診をしようと考えた日の朝、初夢を思いだした。
そして、なんの根拠もなく「これは子宮外妊娠だ」と思ったのだ。
医師に、「子宮外妊娠をしているんじゃないか」と言って、ようやく検査をした頃には、もう遅かった。
私はその場で、立っていられなくなり、床にへたり込んだのだ。
医師は慌てて救急車を呼び、診察待ちをしていた数人の患者を緊急キャンセルさせて、クリニックを閉鎖した。
そして、一緒に救急車に乗り込み、大学病院へと向かったのだ。
私のお腹の中は、すでに「血の海」だったらしい。
しかも手術前に、心電図の取り付け方がわからず、2名の看護師が「すったもんだ」していた。
緊急手術を担当する医師が、真っ青な顔をして
「いったい何をしているの?」
と飛んできた。
点滴を打ち、横になっていたので、私の意識は戻ってきている。
手術担当医師が「早くしないと死んじゃうよ!」「何してるの!」と言っていた記憶がある。
不思議に私は、なんとも思わなかった。
まるで他人事のように、医師たちのやりとりを聞いていた。
輸血をし、手術も成功。
私は助かった。
どうも私は、痛みに強いらしい。
医師も不思議に思うぐらい、痛みを隠せるのだ。
それまでにも、
肉体の痛みが続くと、麻薬がでたり、
精神に痛みがでると、睡魔に襲われたりしていた。
当時それは「心が痛いからだ」と思っていた。
肉体よりも精神のほうが「痛い」からだと。
例えば、指先のほんの小さな傷なのに、ピリピリと痛み、気になってしかたないことがある。
でも、大きな傷が腕にできたりすると、指先の傷の痛みは消える。
これは、痛みは一箇所しか感じることができないからだという。
小さい傷よりも、大きい傷に神経を集中させないと命にかかわるかもしれないと、脳が判断するのだろう。
それは体だけではなく、心にも作用するのだと思っていた。
「根性焼き」をしたことがある人なら、なんとなく分かるのかもしれない。
私は、手の甲に煙草の火を押し付けたとき、痛みよりも「すぅー」と心地よさを感じたのだ。
傷も薄くなるほど、依存症にならなかったのが幸いだが、リストカットをしたときも同じだった。
もちろんこれは、根性焼きやリストカットをするぐらい、心に傷がついていないと、そうはならない。
普通の人は、ただ痛いだけだ。
当時は知るよしもなかったが、自傷行為をすることで脳内麻薬がでることは、科学的に証明されているらしい。
そうそう先日、歯医者へ行ったとき「歯周ポケットの中の歯石も削るから麻酔をかける」と言われたので、
(いやいや。今は私、痛みに弱いんだよね。そんなのには耐えられないかもしれない)
と、本気で思った。
で、
「痛いですか?」
と聞いてしまった。
これは、治ってきている証拠だな(笑)
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